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歯牙腫

  • 歯のコラム

歯のコラム第一弾として、今月は歯牙腫についてお話ししたいと思います。

 

みなさん歯牙腫という言葉を聞いたことがありますか?

歯牙腫とは歯の組織(主にエナメル質と象牙質)の過剰増殖によりできた良性の腫瘍です。

さらに複雑型と集合型の2つに大別されます。

 

・複雑型歯牙腫

塊状の硬組織で、エナメル質や象牙質、セメント質様の硬組織が無秩序に混在する。

上下顎臼歯部(奥歯)にできやすい。

・集合型歯牙腫

多数の小さな歯牙様構造物の集合からなる。

上顎の切歯(前歯)、犬歯(糸切り歯)にできやすい。

 

歯牙腫は症状がないため、レントゲン写真などで偶然発見されることが多いようです。

また、埋伏歯(出てきてない永久歯)の近くに発生することが多いため、乳歯がずっと残っていたり、永久歯が中々生えてこなかったりします。

腫瘍はゆっくり発育しますが、大きくなると顎の骨が膨隆したり、歯の位置が異常になったりします。

治療として摘出術を行います。小さいものは容易に摘出できますが、大きいものは骨欠損の量も多くなり、骨移植が必要となることもあります。

埋伏歯(永久歯)の状態や位置によっては、歯を保存し、矯正治療を行い、口腔内に生えてくるのを誘導することが可能です。

 

歯牙腫 術中 術中口腔内写真

 

術前レントゲン・CT写真

術後レントゲン・CT写真

 摘出物

 

先日、当院でも歯牙腫の患者さんが来られ、局所麻酔をして摘出しました。

この患者さんも歯牙腫の下に犬歯がありましたので、後日矯正をして歯を誘導していく予定です。

治療が終了しましたら、再度症例紹介かコラムに掲載したいと思います。

 

お子さんで乳歯がずっと残っていたり、なかなか永久歯が生えてこない方は是非一度ご相談ください。

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